あがり症の悩み
人前でスピーチをしたり、歌を歌ったり踊ったりという行為はとても緊張するものですが、ひとたび慣れてしまうとそのプレッシャーが心地よく感じることができるものです。
アスリートやアーティストが大勢の人の前でプレイや演技を披露することは、そのプレッシャーを力に変える術を身に着けているからに他なりません。
あがり症の場合、失敗するのではないかというネガティブなイメージに支配され、その結果プレッシャーに押しつぶされてしまうのです。
あがり症の人にとって、衆人環視の状況は極めて居心地が悪く、そのストレスから身体への影響もあるのです。
あがり症の症状
最も多いのが赤面とふるえです。
初めて大勢の前でスピーチをする場合、多くの場合緊張し動悸がするものですが、数回経験をすれば慣れてしまうものです。
しかし、あがり症の場合は場数を踏んでも改善されず、常に人前で赤面し、声が上ずり、足がふるえ、手のひらや顔などに大量の汗をかくなど、誰の目にも明らかな症状が表れます。
あがり症の人にとってそれことが恥ずかしいこととして、できるだけ隠したいと思うものです。
大人になっても会議で発言する際などに、また同じ様にあがってしまうのではと思い、それが負のイメージとなり脱却できないという悪循環があります。
それはビジネスでは評価に繋がり、自信の無さを指摘される可能性があるため、早期に改善する必要があるのです。
あがり症の原因
人前でのピアノ演奏、スピーチ、演技などで失敗した経験がある場合、それが常に不安材料として頭の中にあるため、過剰に緊張してしまいます。
長い年月の間に自然に解消されるものもありますが、それがトラウマとなり心の傷となってしまってる場合、克服するのはたやすい事ではありません。
あがり症で良い事はあまりなく、実力があっても本番で発揮できないなどの不具合があり、自信喪失の材料が増える一方です。
最悪のケースでは対人恐怖症になったり、ひきこもりやパニック障害を引き起こし、社会生活を営む事が難しくなることがあります。
大勢の前でなくとも、人と話す事自体に強い緊張感を感じたり、職場での架電ではまわりが聴き耳を立てているのではないかという強迫観念に駆られ、電話恐怖症になるケースもあります。
こうした症状を社交不安障害と言い、心の病気として医療機関を受診する必要があります。
あがり症の改善策
あがり症であることを自覚している場合、早期にカウンセリングを行う事で比較的短期間に改善することができます。
冠婚葬祭でのスピーチや、就職試験の際の面接、職場でのプレゼンなど、逃げられない状況に遭遇する機会はあるでしょう。
人前で何かをする機会は人生の節目節目で幾度となく訪れるため、早い機会に解消することで楽に乗り切ることができるのです。
心療内科を受診することもできますが、病院では抗鬱剤を処方されるだけで、根本的な解決には至りません。
あがり症を改善するためにはカウンセリングを受ける事が最善の選択となります。
ただし、カウンセラーとの相性が重要になる場合もあります。
何故なら極度の対人恐怖症場合、カウンセリングを受けること自体に強いストレスを感じるため、症状が一時的に悪化するケースも報告されています。
ただし、こうした試みを何度も重ねるうちに慣れが生じます。
慣れるというのは、状況を乗り切る自信がついたということに他なりません。
経験値を積むことで、あがり症は飛躍的に改善する事が可能なのです。